鬼ヶ島大洞窟へ。雨の中のフェリーで。
先週の小豆島フェリー旅があまりにも心地よくて、
妻が帰りにぽつりと言った。
「来週は、女木島へ行こう。」
ただ、当日の天気予報はあいにくの雨。
それでも、朝の空を見上げると、
小雨はやがて上がりそうな気配だった。
「行ってみようか」
そう決まった瞬間の空気が、なんだか旅のスイッチを押す。
高松港の切符売り場には、すでに長い列。
みんな瀬戸芸目当てなのだろうか?
外国人の姿も多く、港全体が少しざわついている。
「これ、全員乗れるのかな……?」
思わず声に出た。
フェリーに乗り込むと、やっぱり中はぎっしり。
デッキも雨に濡れているのに、立ち並ぶ人でいっぱいだった。
それでも、船内の通路の端に小さなスペースを見つけて、そこで立っていた。
外はひんやり、小雨。
けれど中は、人の熱気でむしむししていた。
「まぁ、20分の我慢だね。」
そんな言葉が、小さな冒険の合図みたいだった。
そしてフェリーは、女木島へ。
海の色がゆっくりと、街の灰色から島の青へ変わっていった。
女木島に到着。人の波の中で。
フェリーが岸に近づくと、人がぞろぞろと立ち上がる。
みんな、待ちきれない顔をしている。
この先の男木島まで行く人よりも、ここで降りる人のほうが多そうだ。
雨に煙る女木港。鬼の島の入り口で、空の色が海に溶けていた。桟橋を渡ると、目の前に「鬼ヶ島おにの館」。
鬼ヶ島大洞窟行きのバスチケットは、そこで買えるらしい。
中へ入ると、自動販売機がどんと置かれていた。
でも、そのすぐ横で、おばちゃんが手売りしている。
なんとなく、人から買うほうが安心だなと思って、
手売りのチケットを受け取った。
外に出て、バス乗り場で切符を見せる。
すると運転手さんが申し訳なさそうに言った。
「このバスには乗れません。バス会社が違うのでー」
えっ。バス会社が、2つ?
そんなことってあるのか。
「そうかそうか」とうなずきながら、
隣のバスのほうへ行くと、
「もういっぱいなので次の便でお願いします」とのこと。
がーん。まさかの乗れない展開。
瀬戸芸のガイドブックで見た時刻表は、便が少なかったはずだ。
これはけっこう待つパターンか……と思ったら、
係の人が明るい声で言った。
「10分くらいで戻ってきて、ピストン運行してますから大丈夫ですよー」
その一言に、思わずほっとした。
雨も上がりかけて、空が少し明るくなってきた。
なんだか“この島のペース”に迎え入れられた気がした。
まさかの2社運行で、切符の種類に注意。カラフルな車体が、しっとりした港に映えていた。
鬼ヶ島大洞窟へ、山をのぼる。
10分少々待った。
今度は無事に乗れた。
バスは、思った以上に細い山道を登っていく。
1車線しかなくて、対向車が来たらアウトだ。
窓の外には、海と雲のあいだを漂うような景色。
エンジン音とワイパーのリズムだけが、車内を満たしていた。
ぐねぐねとした道を10分ほど登ると、
「鬼ヶ島大洞窟」の文字が見えてきた。
バスを降りた瞬間、ひんやりとした空気が肌をなでる。
そして、ついに――鬼と対峙する。
つづく。
鬼ヶ島大洞窟の入口で出迎える鬼たち。金棒を構え、旅人をじっと見つめている。
鬼ヶ島大洞窟の入口。赤鬼と青鬼が並んで立ち、まるで「ようこそ」と言っているようだった。
洞窟の上には、展望台と山頂広場。鬼の島にも、静かな公園がある。
鬼ヶ島大洞窟の前。霧に包まれた山を登りきると、静かな海が見えた。よくある質問(FAQ)
高松港からフェリーで約20分です。瀬戸内国際芸術祭の期間中は混雑するため、乗船券は少し早めの購入がおすすめです。
徒歩でも行けますが、片道40分ほど坂道が続きます。通常は「鬼ヶ島おにの館」から出ているバスを利用すると便利です。
港周辺や集落内に点在しています。観光案内所や「おにの館」でマップをもらうと、徒歩での散策がスムーズです。
🏝 なんとなく瀬戸内国際芸術祭のものを。
こんなのもあってね。うん、あるんです。
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