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ふわふわの午後と、ちょっとした偶然のこと。
日曜日の午後のこと。
妻と、ひさしぶりにバスに乗って、街へ出かけた。
車じゃなくてバス、というのがなんだか新鮮で、
ふたり並んで、なんとなく口数が少ないのも、それはそれで心地よかった。
少しだけよそいきな気分で、高松の街を歩く。
お昼時で、何か変わったものを食べたかった。
そんな気分のまま、ふと目に入った看板にひかれて入ってみたのが──
丸亀町グリーンの2階にある、ふわとろオムライス専門店【オムココ(OMUCOCO)】だった。
オムココで、ふわとろオムライスと出会う午後。
ふわふわで、とろとろ。だけど、しっかり。
オムライスって、子どもが好きな食べ物のはずだったのに、
ここでは、大人の午後もやさしく包み込んでくれる。
ぼくが選んだのは、
モッツァレラチキンデミグラスのオムライス。
とろけるモッツァレラチーズ、ふわふわの卵、
そして線のように丁寧にカットされたチキンが、そっとのっている。
食感もやさしくて、ちゃんとお腹に届く。

ふわふわの卵に、線のようなチキン。デミグラスが、全部をまとめてくれる。
店内は、背中を丸めたくなるくらいに狭い。
でも、オムライスとの距離は近い。
たぶん、そういうことだと思う。
サラダとアイスコーヒーのセットをプラスして、
「ちょっとていねいな午後」が、そこに完成した。
アイスコーヒーは、たぶんドリップじゃない。
注がれた瞬間から、すでに“できてる味”がした。
でも、それがこの店の空気にはちょうどよくて、
いまのぼくには、ぴったりの冷たさだった。
名物かまどの喫茶スペースで、まさかの“同じ味”に出会う午後。
オムココを出たあと、
「まだ帰るには早いよね」とか言いながら、ふらりと立ち寄ったのが──
名物かまど。
和菓子で有名なこのお店。実は2階が、静かな喫茶スペースになっている。
階段をとことこと上がると、そこは少し薄暗く、やさしい光が障子越しににじんでいた。
椅子には畳が使われていて、
どこか昭和の旅館のラウンジのような、落ち着きがあった。
注文したのは、モンブランとアイスコーヒー。
モンブランは、しっとりとして甘さ控えめ。
添えられていた抹茶の粉末を、そっとすくって付けてみたら──
これが、びっくりするほどよく合った。
ほんのりとした苦味が、甘さを引き締めてくれる。
和と洋のまじわりって、こんなところにもあるんだなと思った。

モンブランの甘さに、抹茶の粉末をひとすくい。やさしい午後の味がした。
そして──
アイスコーヒーをひと口飲んで、思わずふっと笑ってしまう。
……まさかの再会。
さっきオムココで飲んだのと、まったく同じ味だったのだ。
注文したのはぼくだけだったけれど、
妻も「あれ? もしかして…」という顔をしていて、
ふたりして、なんともいえない空気に包まれた。
違うお店なのに、同じ味に出会う午後。
どこかでつながっているのかもしれないし、
もしかすると、高松のアイスコーヒーはこの味で統一されているのかも?(妄想)
ちょっとした偶然がうれしくて、くすっと笑いながら飲み干した。
今思えば、ここでは抹茶を頼んでみてもよかったな。
“名物かまど”という名前のとおり、
きっと、和菓子とお茶の午後も、しっくりきたに違いない。
“名物”は、味よりも空気かもしれない。
🍵
「なんでもない午後に、ちゃんと雰囲気があるって、
それだけで“名物”だと思うのです。」
🍮 やさしい午後は、こんなところにも。
📍オムココ(OMUCOCO)へのアクセス
📍名物かまど 高松店へのアクセス
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