🌊 前回の記事はこちら
Contents
🏺 風がゆっくり、段々をめぐっていく。
鬼ヶ島大洞窟からバスで下山し、「住吉神社前」で下車。
そこから、少しきつい坂をのぼる。
もともと段々畑だったという場所に、
約400個の陶のブロックが並んでいた。
見上げると、ブロックの向こうに海がひらけている。
坂道をのぼるあいだ、息があがって、
胸の奥で風の音が混じる。
その音が、陶のすきまを抜けていく風と重なった。
雨あがりの空はまだ重く、
海の向こうにうっすらと高松の町が見える。
静かで、でも確かに動いている景色。
坂道をのぼって息切れしたけれど、
それも含めて、この作品の一部のように思えた。
坂の上の段々畑跡に、陶のブロックが400個。海と町並みと風が、ひとつの景色になっていた。
🎨 この作品をつくった人
🍳 お食事処「鬼の台所」
坂をおりるころには、足も心もすこし疲れていた。
ちょうどお腹もすいたので、集落の中の「鬼の台所」へ。
店内は静かで、どこか懐かしい匂いがした。
メニューを眺めて、ぼくはホルモン焼きうどんを注文。
鉄板で焼ける音と、ソースの香り。
出てきた皿の上には、紅しょうがの赤が小さく灯っている。
ホルモンはぷりぷりで、うどんは太くてもちもち。
孤独のグルメばりに、
「こういうのでいいんだよ。こういうので。」
思わず小さくつぶやいた。
外では風が通り、「営業中」の旗がゆれている。
島の昼の静けさに、すこしだけソースの香りがまじった。
「鬼の台所」って名前だけど、出てくるのはやさしい味だった。
ぷりぷりのホルモンと太めのうどん。「こういうのでいいんだよ」と思える味。📍 鬼の台所へのアクセス
🐾 女木島の猫たち
お腹も満たされて、外に出る。
次のアート会場へ向かう道をゆっくり歩いていると、
ブロック塀に「鬼ヶ島 女木の里」と描かれた絵が見えた。
青い壁に描かれた鬼の子たちは、どれも笑っている。
集落の中の角に描かれた「鬼ヶ島 女木の里」。笑顔の鬼たちが、島の空気をやわらげている。
ここで、猫に餌をあげている人たちがいた。
この島では、猫の餌が売られていて、1袋200円。
無人販売の箱にお金を入れて、ひと袋だけ買ってみた。
最初に出会った猫たちは、
先に誰かからもらっていたらしく、あまり食べない。
だから場所を変えてみると、
別の三匹がいっせいに寄ってきた。
すり寄ってきた白黒の猫。この島の猫は、どこか穏やかな顔をしている。みんな、毛並みがつやつやしていて、
体つきもしっかりしている。
この島の猫は、食べ物に困らないのかもしれない。
そして何より、車が少ないから、外でも安心して暮らせるのだろう。
三匹がいっせいに寄ってきた。島の猫たちは、みんな栄養状態がいい。🐈 この場所へのアクセス
🎨 女木小学校のプールでうまれた“小さな町”
休校中の女木小学校を訪ねる。
校舎の奥、今は使われていないプールの中に、
カラフルな“町”がひろがっていた。
かつて子どもたちの声が響いた場所に、いまは静かなアートがある。地域で使われなくなった本やタイル、木箱など、
四角いものたちを集めて重ねていく。
ひとつひとつが、家のようであり、記憶のかけらのようでもある。
この作品は、ヤコブ・ダルグレンさんによるもの。
何ヶ月にもわたり、島の人たちと一緒に材料を集めたという。
集めること、重ねること、その過程そのものが作品の一部なのだそう。
静かな学校に、風とカラフルな影がゆれていた。
地域の人々とともに集められた、四角い記憶たち。🎨 この作品をつくった人
🌴 校舎の中庭に、南の国の気配。
校舎の中庭へ向かうと、そこはもう別の国みたいだった。
南の島の廃墟、あるいは昔の東南アジアの街角のような。
251026131356779島に生えていた大きな椰子の木が、
いまは人工衛星のようにブイの上にそびえ立っている。
そのまわりには、ワニのオブジェや船材、タイルのモザイク。
校舎の壁や地面にまで作品が広がり、
植物と一体になって呼吸しているようだった。
休校中の小学校が、
まるで時間を取り戻すかのように、
生命のざわめきで満たされていた。
251026131536756(作品名:女根/めこん 作者:大竹伸朗)
作品所蔵=公益財団法人 福武財団
🎨 この作品をつくった人
見えない力に引き寄せられて。
真っ暗な廊下を、そっと進む。
奥の部屋から、「ビビッ」と音が響く。
まるで、強い磁場の中に迷いこんだようだった。
部屋の中には、銅線のような素材でつくられた人影が、
一本の線でつながっていた。
互いに引き寄せられるように、
静かに、見えない力のなかで揺れている。
まるで目に見えない磁場のなかで、互いを引き寄せているよう。アートプロジェクト「磁場」は、
クリスティアン・バスティアンスによる三部作の最終章。
テーマは「移民」。
瀬戸内に暮らす外国人へのインタビューをもとに、
彼らの人生を形にした彫刻と音のインスタレーションが広がっていた。
(作者:クリスティアン・バスティアンス+ローズマライン・パラント)
つづく。
🎨 この作品をつくった人
よくある質問(FAQ)
瀬戸内国際芸術祭の会期中に一般公開される作品が中心です。会期外は非公開の場合もあるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認するのがおすすめです。
休校中の女木小学校の中庭に展示されています。校内のアートゾーンのひとつとして、他の作品と合わせて鑑賞できます。
暗い廊下と展示室を使った音と光のインスタレーションで、作家クリスティアン・バスティアンス+ローズマライン・パラントによる共同制作です。「移民」をテーマに、人と人とのつながりを探る作品とされています。
高松港からフェリーで約20分です。女木港から各アート会場までは徒歩または自転車などで移動できます。
👹 なんとなく鬼ヶ島のものを。
👹 こんなのもあってね。うん、あるんです。
nufufu.com | |
Related Searches | |
✅代行サービス専門マッチングサイト:ラクダ
✅ラクダではアフィリエイトパートナーを募集しております。
🏠無料で空き家を掲載・検索できるマッチングサイト:空き家リスト
✨当サイト:ぬふふ.com
🏢運営会社:合同会社桔梗企画



