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小豆島を歩く。猫と龍と、そして水の音。

坂手港のシップスキャット
この記事には、ちょっとだけ“おすすめしたいもの”がまぎれこんでいます。

坂手港で、風の方向を見ていた猫。

オリーブ公園からバスに乗って、坂手港へ向かった。
ヤノベケンジさんの《SHIP’S CAT》を観るためだ。

作品札の写真(SHIP’S CAT )「Journey of SHIP’S CAT 2025」。
海をめぐる猫が、またひとつの島にたどりついた。

ぼくは、この猫が好きだ。
旅の途中に、ほんとうの強さを覚えたような顔をしている。
それが、すこし寂しそうに見えるのかもしれない。

いずれ、部屋の棚に小さなフィギュアを飾りたいと思っている。

シップスキャットを横から撮った写真空を泳ぐみたいに、今日の風をつかまえている。

《SHIP’S CAT》は「船乗り猫」をモチーフにした、旅の守り神。
“福を運ぶ”という意味を持っているという。

小豆島坂手ポートターミナル「さかてらす」の屋上には、
船に飛び乗ろうとする、この《SHIP’S CAT(Jumping)》がいる。

そして、神戸と坂手を結ぶジャンボフェリー「あおい」の甲板には、
すでに船に乗った《SHIP’S CAT(Boarding)》がいるらしい。

ふたつの猫は、
空と海のあいだで、旅人を見守っている。

海を背景にしたシップスキャットの全体像島々のあいだを飛び越えていく。
そんな夢を、金属のからだで見せてくれる。
ジャンボフェリー りつりんⅡこの船は「あおい」じゃなく「りつりん2」。
《SHIP’S CAT》はいないけれど、
きっと、この船にも“物語のつづき”がある。
海の上には、まだ見ぬページが浮かんでいるようだった。

坂手港の空に、龍が息づいている。

さんぜんと光り輝く球体に、
水の神さまである龍が鎮座している。

港の灯台跡地に建てられたこの巨大な立体作品は、
《THE STAR ANGER》――これもヤノベケンジさんの手によるものだ。

sd30パネル「THE STAR ANGER」。
空に投げられた星のように、ここでもう一度、光を放つ。
龍の彫刻をのせた球体雲の底で、星が怒っている。
けれど、その怒りはたぶん、誰かを照らすためのものだ。

設置以来、坂手港のシンボルのように佇み、
夜になると、星そのもののように光を放つ。
ライトアップは、日没から23時30分ごろまで。

昼は空の色を映し、
夜は港の闇をやわらかく照らす。
その光の中に、旅のはじまりと終わりが、
そっと重なって見える気がした。

美井戸神社で、怒りが祈りになる。

坂手港から、少し坂を登ったところに、
ぽつんと美井戸神社がある。

美井戸神社山あいの小さな神社に、静かに“怒り”が棲んでいた。

美井戸? びいど? ――あぁ、ビートか!
名前の響きが、もうすでにアートみたいだ。

高さ8メートルの巨大な彫刻――《ANGER from the Bottom》。
ヤノベケンジさんとビートたけしさん、
ふたりの手によって生まれた作品だ。

黒い体の像(正面)闇の形をした怒り。
それでも、どこかで見守っているように見えた。
手形のプレートふたりの手が、井戸のふちで出会っている。

古井戸の底に潜む“地霊的な化け物”が、
人々を脅かすという寓話的な設定。
でも、目の前に立つと、
怒りよりも、なぜか祈りを感じる。

そして、2人でぼんやり眺めていたその瞬間。
「ザザーッ」と音を立てて、水を吐いた。
びっくりして、思わず一歩あとずさる。
でも、その水は、どこかやさしかった。

水を吐き出す像の写真井戸の底から、怒りが水になってあふれていく。

怒りが、祈りになる瞬間って、
きっと、こういうことなんだと思った。

行けなかった場所が、次の約束になる。

瀬戸内国際芸術祭。
小豆島だけでも、ほんの一部しか回れなかった。
他の島のアートを全部観ようと思ったら、
きっと何日もかかるだろう。

でも、それでいい。
行けなかった場所があるというのは、
次に来る理由があるということだ。

小豆島には、外国からの人たちもたくさんいた。
言葉は違っても、みんな同じように、
アートを見つめていた。

この静かな島が、
世界のどこかとつながっていると思うと、
なんだかうれしかった。

おわり。

小豆島のこと、ちょっと聞いてみた。

Q. 小豆島だけでも楽しめる?

もちろん、楽しめます。
オリーブ公園で風に吹かれてみたり、港で船を眺めたり。
カフェでゆっくりコーヒーを飲むだけでも、島の時間がちゃんと流れていきます。
たくさんの観光地を詰めこまなくても、小豆島の「のんびり」は、それだけでごちそうです。

Q. 島をまわるには、どんな移動手段が便利?

路線バスとレンタカーを組み合わせるのが便利です。
港周辺ならレンタサイクルもおすすめ。
坂をのぼる道も多いので、時間には少し余裕を持って出かけましょう。

こんなのもあってね。うん、あるんです。


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【合同会社桔梗企画:代表】 家族の中心にいるのは、アビシニアンの“アビ蔵”。 そのアビ蔵の『たそがれタイム』に、そっと寄り添う妻。 そして、ぼく。三人暮らし、みたいなものです。 今日もなんとなく、いい日を過ごしています。 書いているのは、猫のことだったり、 ちょっといい物のことだったり、 気がつけばおいしいものの話だったり。 なんの役にも立たない日もあります。 でも、「なんか、好きだな」って思えることを、 すこしずつ集めて、生きてるような気がしています。 最近、「nufufu.com」のドメインを取得しました。 以前までの「ぬふふ.com」の人とは別人です。
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