マラチオンという農薬混入の騒動があったわけですが、ひとまず『賃金』の問題が焦点にあたりやすい。労働に対する反逆行為なのか、或いは、賃金が低いことに対する反発によるものなのか?等、いろんな面で疑問視すべき点が多い。むしろ今後少子高齢化になっていく中で食品も品質も安全性もサービス面でもどんどん劣化していくのでは無いだろうかとすら感じる。
雇用の変化
ひとまず従来の正社員の雇用である程度大きい社員の数だったりする組織などでは、労働組合などがあった。しかし現状の請負や派遣などといった雇用では、大抵こういった労働者を守る組織は無い。日本の現状としては、労働基準監督署などが法律に則った上では守られているのだろうが、例えばサービス残業などの問題などは、こじれると裁判しかないのが現状なわけで労働者の立場が弱い気がすることもある。嫌だったら辞めろ」というのが常套句になっている日本の労働事情なので、農薬を入れるという発想は万一の被害を考えたらとんでもないことではあるが、今後どうようの事が起きないかどうかを考える上では気になる所だ。
ライン工
ライン製造は90年代頃から派遣契約の解禁とかでどんどん直接雇用でははなく請負だとか派遣といった契約での労働者雇用が拡大していった。現在のラインで働く人の9割以上は製造現場の会社と直接雇用で働いている人は1割も居ないはずだ。かろうじてトヨタのような日本国内の工場で期間契約社員という雇用形態で働いているのは直接雇用だが、大抵の企業の場合は請負や派遣で人材はまかなっている。当然間に別の会社が入ることでピンハネがおきているので直接雇用よりも賃金は安いことが多い。
食品の安全性と賃金
賃金が安かったら、問題を起こすのか?ということが問題にしてはいけない気がする。現状の産業のあり方が、ライン作業のような仕事では最低賃金すれすれな賃金だったりするうえにこれがそこで働く労働者だけでは改善しにくいということも難があるようにも感じる。
- 農業
- 食品加工
- 製造業
- サービス業
など、
どれも売り上げや業績で多少左右されるのは製造業くらいで食品や農業などは景気や売り上げで賃金が高上するとは考えにくい。サービス業などではマクドナルドが常に募集賃金のラインが最低賃金に数十円プラスした程度の水準なのでサービス業は大半が安い傾向にある。居酒屋チェーン店などはブラックな話題が尽きないのでもっと黒い可能性は潜んでいる。福祉や介護のような仕事でもきつい割には賃金は低かったりする印象が強い。安い→辛い→鬱憤→どうなるのかは、個々人の事例でことなるとは思うが、社会全体でこの人数が増加したら悲惨な事にはなるだろう。
生活に直接結びつく仕事の賃金が低いという状態が今の産業のありようなのだからTPP等で本格的に海外と渡り合う事になると、いろんな面で安全性は破綻しかねない。現に1昨年前には、広島で研修という名目の中国人労働者が牡蠣の作業場で経営者に牙を剥いていた事を考えると、どこぞの政党が以前いっていたような今後の高齢化社会にむけて海外の人材に着て貰うといった展開では品質は下がるとも思うので、消費者にとってもよりよいことにはならない筈だ。反面、高い所の飲食店でも偽装問題があったりするので、どこがまともな商売をしているのかは傍目には分かりにくいのが飲食の安全と価格は結びつかない要素にも感じる。国産と謡った中国産うなぎの「うな源」が破産準備
日本の食品がそもそも安全なのか?
食中毒事件は日々のニュース記事で多々取り上げられているし、米の販売に関しても、銘柄を偽ったり産地を偽ったり、有りえない米を混ぜていたりする報道が稀にあったりする。全てが安全では無い事は火を見るよりも明らかなジャンルだったりもする。不慮の混入ならまだしも中には悪意を持って利益のために悪さする販売者もいることは事実だ。※日本の食品の安全性は隣の中国だとか韓国と比較したら神的なクオリティーなのかも知れないが、欧州や欧米と比較するとどうも劣る部分はある。※2021年頃でも、中国で起きたキムチ用の白菜を裸男があらっている姿や、韓国で腐りかけの白菜でキムチ作っている問題や食材の使いまわしなど度々報道されている。
主に、これは添加物などの法律との兼ね合いだろう。知られていないだけで、添加物などは洗いながしたりするのに使う成分は表記しなくてもよいだとか食べ物の何%に満たないのであれば表記はいらないといった事案もあるようなので、パッケージに記載されているものが全てではないところが存在する。このあたりで海外では規制されていたりするものが平然と使われていたりするというようなことも稀にインターネット上では見られる。食品添加物について知るべきだ。|食と知識
毎年のように飲食の製造現場の不衛生さや、不安材料は常に出てくるネタと化している。コンビニなどの弁当やサンドイッチ。ファーストフード店の調理や素材について等は、何回か問題が出てきても事が大きくならない限りは是正されている印象は無い。見えないところでの加工だったりするうえに健康被害がすぐにでるようなものでなければ割とやり放題なのではないだろうかとも思えてしまう。
トランス脂肪酸は規制されていない日本
海外でマーガリンが規制されていたりするのに対して日本ではあまり大々的には取り上げられていない点もつい最近のネタとして新しいものだったりする。
- マクドナルドの店員は「絶対マックは食べない」とのこと。
- トランス脂肪酸とは、wiki http://ja.wikipedia.org/wiki/トランス脂肪酸
- 農林水産省トランス脂肪酸の摂取と健康への影響更新日:2012年3月12日
国際機関のトランス脂肪酸に関する評価食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合 (2003)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/trans_eikyou.html
FDAのハンバーグ局長は「トランス脂肪酸の摂取量は依然、公衆衛生上の重大な懸念を招く水準だ」と指摘。規制により、年間2万人の心筋梗塞患者の発生を阻止し、心臓疾患による死者数も7000人減らせると強調した。
トランス脂肪酸、禁止へ=食品使用「安全と認めず」-米 (2013/11/08-12:05)
コンビニで販売されているパンなどはマーガリンの表記が意外と多いが、どの程度含有しているのかは見てもわからない。他にも外食産業でも多々使われているという記載は見受けられる。健康的な飲食サイクルの生活をしているのであれば問題は無いのだが知らず知らずに摂取過多になっている可能性はある。もしも外食だとかファーストフードやジャンクフード中心で生活していると、マーガリンだって取りすぎになる可能性は多いにある。日本マクドナルド創業者の藤田田という人物はハンバーガーは食べないという言葉があった気がする。
食品添加物も食品の洗浄などで使用は行っていても原材料に直接含まれない物は、未記載という裏も存在している。実際には含まれる可能性があっても何パーセント未満だと未記載など不透明な感じもぬぐえない。
気になる本
食品業界は今日も、やりたい放題
- 著者: 小薮 浩二郎
- 出版社: 三五館
- 発行日:2012/7/21
「日本の状況を眺めながら、私は不思議に思うのです。放射能に汚染された食品については神経質になるのに、それ以上に危険性を持つかもしれない添加物まみれの食品を平気で食べつづけることに不安を抱かないのはなぜだろう、と」(「はじめに」より) 食品メーカー・添加物メーカー・小売業者・厚生労働省が一体となった業界のやりたい放題の実態を暴く!食品業界は今日も、やりたい放題
その他の不安要素
通販サイト等でもあまり食品の成分や加工について安心して買える食品は少ない気がする。楽天市場などは商品のセールス文章に特化しているだけで、シンプルな画面構成のアマゾンでも食品に関しては情報が少なすぎて迂闊に小さなメーカーの物を購入したいとは思えない。他にも注意すべき点があり、ヤマト運輸で冷凍食品の配送物を常温(20度代)の外気にさらして扱っていたという事例も2013年度には発覚していた。販売者が安全に気を使っていても配送業者がこれでは、痛んだ品物が届く可能性も出てくるわけで、食べものの品質と安全は自身で守るほか無い気がする。
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