東京とんこつ(豚骨)とは?どういう物なのかについて
とんこつラーメンの定義が固定化されてしまった事
一般的に「豚骨ラーメン」で思い浮かぶのは白く濁ってドロっとしていそうなスープに、細麺が入ったラーメンだろう。これは博多ラーメンの特徴だ。
博多ラーメン(とんこつ)|ラーメン知識 (ご当地ラーメン)
とんこつスープというと、九州地方・北九州や博多ラーメンなどの白濁りしたとんこつラーメンのイメージが強いのだろう。
1980年代後半から1990年代 2000年代初頭まで支持を得ていたラーメンが博多とんこつである。
それまでの日本で流通していたラーメンは清湯の透明なスープに醤油ダレを合わせた物が主流であり、乳化したスープを使っていなかったのが理由。
東京都含む首都圏でも博多ラーメン風のラーメンを展開する流れが出てきたことから線引きがあいまいになった。
※博多とんこつ等の乳化したスープはそれ以前からも存在こそしていたものの広がったのが1990年代ごろ。
福岡県のとんこつで欠かせない存在:久留米ラーメン
※京都発の、天下一品は鶏の乳化スープと野菜のベジポタなので、豚骨ではない。(どんな動物の骨でも乳化させれば白濁りする。)
和歌山ラーメンなどでも乳化したスープは以前から存在していた。
東京とんこつとは何なのか?
東京のラーメンは鶏ガラか豚骨でスープの出汁が作られていた。(厳密には昆布や煮干しも含まれるが主体ではないので割愛)
出汁を豚骨で取ったラーメンが東京豚骨だ。
※昔から鶏がらと豚骨でスープをとる習慣は存在していましたが、豚骨や豚の頭などから単独でスープを取るということがポイントです。
清湯スープ(エセ清湯)の豚骨スープの出汁。※厳密にいうと日本のラーメンのスープは過半数がエセ清湯です。今でこそ背脂まぜたり、鶏ガラとダブルでとったスープは多いが、従来の東京の豚骨ラーメンは豚骨の清湯スープだったことが本来の意味。※他の地域でも豚骨でとったラーメンの清湯スープは多く存在はしていたが定義が殆どない。 豚骨で出汁を取ったスープは日本全国の各地域に存在している。 2018年現在少ない物の『東京豚骨』で売っているラーメン店は存在している。乳化した豚骨スープは含まれないが、博多とんこつが日本中に広がったため東京豚骨も混同する記事は多い。
東京豚骨の例
例えを上げるとするとラーメン二郎は東京とんこつといえるラーメンだろう。
スープの構成は、豚骨の清湯スープに醤油ダレ(カエシ)という組み合わせである。+豚の脂
(一部では乳化している店舗も存在する)
現存する東京とんこつのラーメンでは代表格ともいえる。
神奈川県の横浜家系の豚骨醤油ラーメンの存在
家系ラーメンの豚骨醤油は、乳化した豚骨に醤油ダレ鶏油を合わせたラーメンで、神奈川発祥であることからこれも豚骨ラーメンの定義を曖昧にする存在。東京豚骨とも博多とんこつとも異なるが、豚骨が原材料というものだけであり、乳化の有無やタレ・脂の違い・具の差などで各地域のラーメンの差異があるといえる。
一緒くたにどれも豚骨ラーメンでいいじゃないかと言い切るのか
厳密に線引きするかは、食べる人それぞれだろう。
まとめ
実際には東京とんこつときちんとした定義のジャンルが存在したわけではないので、他の豚骨出汁のスープと線引きは無いとも言える。
※調べてみると豚骨で出汁とスープを取っていたラーメンはご当地でも結構あること。
故に、具や盛り付けに特段特徴があるというものでもない東京とんこつが、東京都内で焦点にあうことも無かったのかもしれない。
ある意味では、横浜家系ラーメンに後れを取った存在とも感じてしまう。
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